スワップポイントとは
スワップポイントとは、金利が異なる2種類の通貨の売買によって発生する、2通貨間の金利差調整額のことです。
金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買った場合は、スワップポイントを受け取ることができ、金利の高い通貨を売って、金利の低い通貨を買う場合は、スワップポイントを支払うことになります。
※スワップポイントは、2国間の年間金利差を日割り計算により算出されます。
スワップポイントは政策金利や短期金利市場の影響で日々変動しますが、金利差そのものが直接スワップポイントとして表れるわけではありません。
決済することでスワップポイントの為替差益・差損と共に確定するので、スワップポイントを受け取ったり、支払ったりするのに特別な操作は必要ありません。
※高金利の通貨を売った場合、または低金利の通貨を買った場合、その取引数量相当のスワ ップポイントの支払い額が日々蓄積され、損失額が大きくなるので注意が必要です。 また、両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、受け取り金額が縮小したり、反対に支払いに転ずる可能性があります。
通貨ペアやFX会社によって違うスワップポイント
各国の金利差や、通貨ペアによってスワップポイントの水準は大きく異なりますが、スワップポイントは各国の金利だけではなく、金融市場の動向にも左右されるので、必ずしも各国の政策金利の差と一致するわけではありません。
また、同じ通貨ペアでもFX会社によって差があり、スワップポイントの受取り額、支払い額の大小が損益に大きく影響するので、スワップポイントの値を確認することが重要です。
スワップポイントの高い通貨ペア
政策金利が高い国の代表は、南アフリカ、メキシコ、トルコです。南アフリカ6.25%、メキシコ9.25%、トルコ12%で、日本と比較すると非常に金利です(2022年10月時点)。
スワップポイントの注意点
スワップポイントの注意点の一つは、金利の高い通貨を売って金利の低い通貨を買った場合、スワップポイントがマイナスとなり、支払いが生じてしまうことです。
長期間ポジションを保有する場合、取引開始時にスワップポイントがプラスでも、市場金利が逆転してマイナスになってしまうこともあります。マイナスにならないまでも、その国が利下げをしたり、通貨レートを大きく下げることがあれば、スワップポイントが大きく下がることもあります。
スワップポイントは、日々変動するので、こまめにチェックし、スワップポイントがマイナスになっていることを見逃さないようにしましょう。
スワップポイントの利益は課税対象
スワップポイントには、20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)の税率が課されます。
課税対象となるタイミングは、個人口座の場合は決済して実際に受け取った時点、法人口座の場合はスワップポイントが付与された時点となります。
スワップポイントでのFX運用のコツ
スワップポイントがプラスの買いポジションを持っていたとき為替レートが下落すれば、スワップポイントを受け取ったとしても損失が発生し、為替レートが下落しきったところで買うことができれば、スワップポイントを受け取りながら為替レートが戻ってくるときに為替差益も得ることができます。
スワップポイントでのFX運用のコツは、為替レートが一時的に予想と逆方向に変動した場合や、利益方向へトレンドが発生した場合に、ポジションを追加できるようにしておき、スワップポイントと為替差益の両方で利益を得られるようにすることが重要です。
※為替レートは上昇局面でも下落局面でも、一方向だけに動き続けることはなく、一時的な上げ下げを 繰り返しながら動くので、ポジションを持ち続けてスワップポイントの受取りだけを期待するのでは なく、利益が取れるタイミングで利確決済をするのが肝要です。